代表について
代表プロフィール
森 久美子
経歴
英文科卒業後、塾講師、会計事務所の事務員、一般企業の経理社員を経験。動物病院での勤務をきっかけに動物看護師資格を取得し、動物業界に本格参入。
32歳で愛犬ジャスミンとの出会いを契機にトリミングスクールに通いながら独立。
トリマーとしての技術だけでなく、ブリーダーや動物病院との連携を強化し、顧客満足度の高いサービスを構築。
28年以上にわたり、ペットサロン事業を展開し、後進の育成やペット業界の発展に尽力。
ジャスミンが教えてくれたこと
当社の設立に至るまで、私自身が歩んだ道のりは決して平坦ではありませんでした。
税理士事務所勤務という全く異なる職種からスタートし、その後動物看護師として動物に関わる仕事を始めました。その頃の私は、トリマーになるとは夢にも思っていませんでした。
そんな私の人生を変えたのが、スタンダードプードルのジャスミンとの出会いです。
当社の名前の由来でもある彼女は、単なるペットではなく、私にとってかけがえのないパートナーでした。
ジャスミンの穏やかで献身的な性格は、私がトリミングを学び始めるきっかけとなり、未経験から技術を磨くためのモチベーションを支え続けてくれました。
娘が10歳の頃、ジャスミンを迎えたことで私の毎日は大きく変わりました。
動物看護師でありながら、トリミングの知識も技術も持たない私は、見よう見まねでジャスミンのカットに挑戦しました。当時はスマホもなく、犬種本を頼りに自己流で始めたジャスミンのトリミング。
初めての試みは思うようにいきませんでしたが、ジャスミンは嫌がることもなく、私に練習の場を与えてくれました。
1年間の自己流トリミングを経て、もっと彼女を綺麗にしてあげたいと思いトリミングスクールに入学しました。
しかし、それがペットサロンを開業するきっかけになるとは思いもよりませんでした。
トリミング学校では、授業以外の日にお店を開業し、2年目には店舗運営、3年目にはドッグショーにも挑戦しました。狭いながらも夢中で過ごしたその頃の思い出は、今でも私の原動力です。ジャスミンがそばにいてくれることで、「きっとやれる」という自信が湧きました。
ジャスミンは、息子と並んで眠る姿や家族を守るような態度を見せてくれるなど、私たちの生活に深く溶け込んだ存在でした。
そして彼女との時間は、当社の信念である「人が動物を幸せにし、動物が人を幸せにする。」という理念そのものを築いてくれました。
ジャスミンとの日々がなければ、今の私はありません。
私にとってジャスミンは、いつまでもかけがえのないパートナーであり、ペットサロンを始めるだけでなく、人生の多くを教えてくれた存在です。
これからもジャスミンが与えてくれた愛情と学びを胸に、ペットの生涯にわたる幸せを支える仕事に全力を尽くしてまいります。
代表インタビュー
Q1
ペット業界に転身してから、経営の中で辛かったことを教えてください。
A
創業した頃は動物病院の横にカラオケボックスを改装した店舗を置きオープンしました。
カラオケボックスなので防音はしているものの住宅地という事もあり、どこかの犬が鳴いていても
近所から苦情を言われたり、嫌がらせをされたり本当に大変なスタートでした。
最初のうちは一週間3~4頭入れば良いところで予約のない時はチラシを持って区内を自転車で走っていました。
集客の大変さを身に染みて感じました。
そうしている間に動物病院の紹介などもあり徐々にお客様は増えていきました。
そこで2年ほど経った頃、現在キャットホテルのある場所に移転し、大通り沿いということもあって
お客様がどんどん増えていきました。それに伴い若いスタッフも増え順調に売上げも伸びていきました。
狭いお店でしたがトリマーは5人でみんな頑張ってくれました。
一番の苦労は若いスタッフを一人前のトリマーに育てる事でした。
自分の技術もまだ納得できていない中、新卒のトリマーを育てるのに必死で技術以外に犬の保定の方法や犬猫の知識など自分が学んできたことを教えました。
当時の人たちはとても一生懸命に上手くなろうと頑張ってくれていました。私も一生懸命でした。
小さい店でも名古屋一の店舗を目指しました。
そのころのトリマーの給料は他業種に比べかなり低く、若い人たちの給料が安定し自分で生活が出来るようにすることだけが一番の課題でした。
店舗が発展しみんなが潤う事しか考えていなかったので、経営するのが大変だとか言うことは全く思う暇がありませんでした。
いつも前しか向いていませんでしたので、そこからどんどん他店との差別化をするためにいろんな機材を入れていきました。それぞれの事情でみんな退職していきましたが、短い人で4年その他の人は8年~10年一緒に働いてくれました。人材に困ることのなかった全くなかった時代でした。
ここ5年、人の入れ替わりが激しく、トリマー業界がこのまましぼむのではないかと危惧しています…。
私は学生時代に多くのアルバイトをしました。大学卒業後、一般の企業に就職し正社員として働きました。
どれもこれも今の私の会社経営のプラスに要因になっています。
ここ5年間は正直この業界には限界があるのではと感じることもしばしばあります。
Q2
それでも仕事を続けられた理由は何ですか?
A
私がこの仕事を続けている理由は、必要としてくれるお客様がいること、
人にとって大切な動物の命を預かっていることを理解し、私たちと同じ思いをもつ若い世代の人達がいること、
そして新しい発想を持った彼らと一緒に人と動物の為に出来ることがまだあると思うからです。
今まで私がやってきた事業展開に新しい発想プラスして、人と動物が幸せになるための社会貢献をしていきたいと思うからです。
Q3
仕事の中で感じるやりがいは何ですか?
A
一番のやりがいは、動物たちが元気に過ごし、飼い主様との絆を深めるお手伝いができることです。
例えば、初めて来店した時は不安そうだったワンちゃんが、回を重ねると喜んで店内に入ってきてくれる姿を見せてくれる時やお客様に「いつも可愛くしてくれてありがとう」と言ってくださった時、また病気や高齢で歩けなくなった子が当店の車イスに乗った瞬間に歩き出した時など、この仕事をしていて本当に良かったと心から思う瞬間です。
もう一つは、スタッフの成長です。昨日できなかったところが今日はとてもきれいに仕上がった時に見せるあの笑顔を見るのがとても好きです。入社時は未熟だったスタッフが、技術をしっかりと身につけ、一人前のトリマーとして自信を持って楽しく働けるようになってくれることを心から願っています。
トリミングだけでなく、経営や運営について積極的に学ぼうとする姿勢を見せてくれると、本当に嬉しく思います。そして経営者としての視点では、店舗が地域のお客様に愛され、会社としての存在感を高められていくことが何よりの願いであり喜びでもあります。
Q4
求職者へのメッセージをお願いします。
A
この仕事は、動物が好きというだけでは務まりません。
確かに、動物への愛情は重要な要素ですが、それ以上に求められるのは『責任感』と『成長意欲』です。
私たちはただのペットサロンではなく、飼い主様と動物たちに新しい価値を提供する場であり、社会に貢献する企業であることを目指しています。
また、私たちが求めているのは、単なる技術者としてのトリマーではありません。
ペット業界の可能性を広げたいというビジョンを共有し、経営に積極的に携わっていただける方をお待ちしています。
私は28年間、この業界で多くの困難を乗り越えてきましたが、その中で学んだのは『人との信頼関係』の重要性です。
一緒に働く仲間がいてこそ、会社は成長します。
だからこそ、未来の仲間となる皆さんには、私たちの理念に共感し、共に成長していきたいという気持ちを持ってほしいと思います。